ミノルタ ハイマチック (2台)(167067&156953)

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このカメラを世界的に有名にしたのは、アメリカの有人ロケット「フレンドシップ7」に乗ったグレン中佐が宇宙空間から世界で初めて地球を撮影したときに使用されたカメラである。今ではもっとすごい写真を見る事が出来るが、その当時は外から見る地球の美しさに感動と驚きで満ちていた。1962年製だから約60年前のカメラだ。動かなくて汚くなっているのは当然だ。

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露出計のセレンはどちらも正常だが結線はどちらも硬化していて新しい線と交換しておいた。メーターの機能は正常に動作する。

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シャッターは「シチズン-ユニ」と云うライトバリュウーのみで動作するとてもユニークなシステムのカメラだ。フラッシュ撮影のときのみ手動操作することができ、シャッター速度が1/30で切れる。

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ヘリコイドグリスは2台とも抜けていた、汚れをきれいに落とし固めのグリスを入れておいた。ガタツキなど見られずにスムーズに動作する。

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それぞれのブロックを組み上げ完成に近ずく。レンズは2台とも60年前のものとは思えないほど傷なども少なくとても綺麗だ。

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ファインダーのフレーム,大体外れているほうがおおい、ほこりや汚れも拭いても取れない、こびりついていると云うよりしみ込んでいると云った方が適当かと思うくらいだ。ファインダー、メーターを取り付け正常に動作していることを確認する。

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シンプルな感じでスマートですっきりとしたデザインなんだが、プログラムシャッターだけにその音はスローシャッターを切っているようで、1/100とか1/200とかの「カシャ!」といった感じの日本人好みのシャッター音がしなかったのであまり人気がなかったように思う。しかし、後に「ハイチック7」といってその機能が、プログラムは勿論、シャッター優先、シボリ優先、ノーマル、などの多機能を持ったすごいカメラに発展していった。

 

 

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フジカ V2 (198219)

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「富士フイルム」製のアマチュア向けの35カメラの最高級機だ。頑丈な感じのする「35  SE」と違って直線的でなかなかスマートな感じのする洗練されたカメラだ。実際手に取ってみると他のカメラより10m/mほど横長で大きく感じる。

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レンズもホコリやカビなど沢山着いていたが全てキレイに取り去る事が出来、前玉や後玉にもキズも殆ど無い。

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ヘリコイドグリスが流れ出してシャッターハウジングの外や中やメーター部まで流れ込んでいる、メーターには幸い異常は無かった。ヘリコイドも一般のカメラと違って筒状なので隙間が少ないため堅めのグリスを入れると重くて動かない、柔らかめのグリスでスライド性を滑らかにする。

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このカメラのシャッターもシボリも特異な形状をしている、特にシャッター羽根は6枚ありその内の3枚も少しずつ形状が違う、組み上げるのに難儀する。

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羽根の順番など間違えない様にして組み上げ、セルフタイマーやスローガバナーなどを取り付けハウジング、鏡胴を仕上げる。

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このヘリコイドとメーターを含むオート機構を組み上げるのが一番ややこしい様に思う、とにかく気を遣う。

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鏡胴を組み込みボディへ取り付ける、この時点でメーター、ヘリコイド、シャッター、その他の動作状態を確認しておく。

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ファインダーやファインがーグラスもキレイに掃除、特にフロントグラスは分解しないと隅々までキレイにならない。

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美しいカメラの仕上がりだ。残念ながら電池室のフタが無くなったいた、仕方なく他社のフタを少し加工して代用してみた、メーターは完動するのだが底面より0.5ミリほど浮き出ている、実用には問題なしだ。

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ミノルタ ALS(お客様の依頼品)

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お客様の指定ではヘリコイドのガタ、ファインダーの汚れ、レンズのクモリの3カ所の修理依頼だった、ヘリコイドを動かしてみた、これ位のガタなら許容範囲内だと思っていたのだが早速分解してみた。

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分解したところ驚いた事にヘリコイド内にはグリスのアブラ気が全くない、埃や汚れなども無く揮発した状態だ。一応キレイに洗浄をし堅めのグリスを入れるとガタツキなど一切なくなった。

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レンズのクモリも表面に付いているのでは無く蒸着した様な状態でこれ以上キレイにはならない。これ以上するとコーティングが剥がれる恐れがある。ヘリコイドにシャッターハウジングを組み込んで後玉を附けようと内部を見た時にシボリ羽根の汚れに気が付きハウジングも分解する事にした。

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シャッターとシボリには小さなサビが付着していたがあまり深くは無かったのでこそげ取っておいた、もう一枚の絞りにはレンズに着いていた様なクモリが着いていた、これはキレイに取れた。

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シボリの形は特殊だしシャッター羽根は6枚も付いている、洗浄する事によってシボリの動きがよりスムーズになった。AL系のカメラの最終版だと思うがオート機構が多少複雑だ、しかしハイマチック7や7Sよりは簡単だ。

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ファインダーのハーフミラーた反射ミラーにも少し剥がれは有る物の十分使用に耐える状態なのでそのまま使用、組み立て終了。                                   このカメラの修理工程は川崎市の Y,Kさんの了解を得て掲載しました。

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キノ 44 (KINO 44) (お客様の依頼品)

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色々なカメラを修理してきたが、このカメラを見るのも初めてだった。粘着がひどくノブ類はほとんど動かせない。ファインダーの反射ミラーもホコリがこびり着いて見えない。少し拭いてみると蒸着はシッカリしていた。シチズンのシャッターがついているので国産である事が判った、調べてみると「東郷堂製作所」という会社で1950年代にホビーフレックス、トヨカフレックスとかトヨカ35などのカメラを造っていた会社の製品だった。

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スローガバナーの高、低速を司る大事なノブが根元から歪んでいる、ある程度たたき伸ばして真っ直ぐにはしてみたが完璧とは行かない。単体ではスムーズに動いているが組んでみないと判らない。

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フロントパネルの分解だ、外すとリング類はドロドロのうえ各部がゆがんでいてなかなか平坦にならない、ある程度の折り合いを付けて組み上げてみる。意外にスムーズに動いた。ビュウレンズ側にもフィルター取り付けリングがあったのだろうが外されている、パネルの裏側に締め付けリング跡が残っている。

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シャッターハウジングにもガタツキがあったのでシャッター羽根の一枚が歪んでいた、幸い破れは無かったので伸ばして再利用できた。組み上げてシャッターテストをしたところ1/5,1/10,1/25の3カ所に動作不安定が見られた。

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最初水を含ませた布で拭いてみたがホコりは取れたが油ぎっていてクモリが取れない、シンナーで隅の方を拭いてみたらキレイに取れた(2枚目)、まさか反射ミラーにまでアブラ分が着いているとはおもはなかった。 このカメラも私の推測だが、とても珍しいカメラで希少価値が相当高い機械だと思う。

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プリモ-JR & ソウヤーズ マークⅣ (お客様の依頼品)

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「プリモフレックス」で有名な、東京工学のカメラだ。ローライ社が44カメラを発表したのを契機に日本の各社も一斉に発売をした。ブロニー判のフィルムを使う66カメラよりコンパクトでかわいい感じなので相当人気が有った。フィルムも今発売されているかどうかは知らないが多少小さめのベスト判を使う。修理に際し張り皮を外さなければならないのだが、以前にも剥がされた様で劣化が激しくご覧の通り粉々だ。

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シャッターリングもシボリリングも重くて動かない、アブラか大きなゴミでもたまっているのかと思って分解したがそうでも無い。洗浄して組み立てると動かない。再度分解をしてよくよく観察するとシャッターリング側のフロントパネルの隙間が外圧を受けて歪んでいた、

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シャッター部分も油が入って動作不良だ、全て分解洗浄の上組み立て終了。

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フロントレンズはキレイだがリアレンズはご覧の様にクモリが有る、レンズの外側のクモリはキレイになったが、内部のバルサムにもクモリが出ている。撮影にはほとんど影響が無いと思うのでそのままにしてある。

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ファインダーの反射ミラーのクモリも取り組み立て終了。美しいカメラだ。

どうもこの「プリモ-JR」とよく似たカメラを以前に修理して様な気がして探してみた処「ソウヤーズ  マークⅣ」と同じだと確信した。よく調べてみるとこの「プリモ-JR」の海外への輸出用だと判明した。同じお客様の依頼品だがよく探して集められた物だと感心した。ついでにこのカメラの修理も載せておく。

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このカメラのフロントパネルの隙間から潤滑剤の様な物が入れられていて白い粉状の物体が固着していた。先ずこの部分を分解洗浄の上組み上げる。

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羽根にべっとりアブラが着いていて動かない、どのカメラでも粘着している時にはシボリとシャッター羽根にはベットリとアブラが着いているが他の場所にはほとんど見当たらない。とにかくシャッター全体を洗浄する。

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このカメラも張り皮に劣化が見られる、50年も前のカメラだから仕方が無いか!

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オリンパス オートアイ(お客様の依頼品)

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このカメラは1960年に発売されて日本はおろか世界で初めてシャッター優先式のオート機構を持つフルサイズカメラでは無いかと思う。この「オートアイ」に用いられているシャッターは本体下部には「COPAL-SV」と記されている。しかしカタログなどには「コパル特殊SV B.1~1/500」表記されている。普通のコパルシャッターのシボリ羽根は5枚なのにこのカメラには2枚しか使われていない。従って羽根の稼働状態がとてもなめらかに動く。2枚目の写真はオート機構の心臓部のメータだがセレンの劣化があるのか?動きが多少鈍い。3)はシャッターのレリーズ軸と連動してシボリをコントロールするカムだ。この部分がサビ附いて動作不良の原因になっていた。

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カムをピカピカに磨き上げさび止め後少し注油をしレリーズ軸との連携もスムーズに動く様に調整し組み上げる。

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ヘリコイドグリスも粘着をしていて動きが重くなっていた。ついでにレンズの汚れもキレイに落としておいた。拭きキズも無い美しいレンズだ。

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次はシャッターの組み立てに掛かるが、このシャッターのシボリがとてもユニークで実に素晴らしい、殆ど力を入れなくても大変スムーズに動く、このシステムは後の「オリンパスペンEE」のシボリの機構と全く同じだ。

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2)の複雑なカム類がレリーズ軸やサビ付いていたカムと絡み合ってシボリやシャッター速度に連動している。とてもデリケートな部分だ。

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鏡胴部をボディに取り付けメーターや距離計を組み付けピント調整、距離計の調整、ファインダーも分解掃除をするとてもクリアーになる。

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張り皮も劣化が進み少し反り返ってちじんでいるがオリジナルのまま使用した、大変キレイなカメラによみがえった感じだ。

この修理工程は 堺市のY,Tさんの了解を得て掲載させて頂きました。

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オリンパスペンD(284382) 見たい写真をクリックすれば拡大します

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ハーフサイズカメラの老舗で世界で初めて「ペンf3.5」を発売された。それ以来「EE」や「EES」等を発売し、ハーフサイズの黄金時代を造った。この「D」はそれらの中の最高級機で「D2」「D3」等3機種有るが、これらはcdsメーター付きでセレンメーター付きのD型が今でも一番人気が有る。

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シャッターの動作がゆっくりなので粘着だ、と思っていたのだが、シャッターの駆動リングの溝にほこりとアブラが絡まって動きが悪くなっていた。2枚目の中央シャッター羽根の上に写っている小さな1m/m程のリングだが、これはチャージングカムに付いていてベアリングの役目をしている、ウッカリしているといつの間にかどっかへ行ってしまう。こんな部品は他に無いので必死に探さないと組み上げられない事がある。

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シャッターや絞りなどは普通機と同じような部品を使ってあって機能も変わりは無いただ少しコンパクトに造られているのみだ。

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ヘリコイドもとてもコンパクトだ、動きが良いのでそのまま、と思ったがやはり洗うと美しくなる。

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各リング類を取り付けて組み込む。レンズも割にキレイだキズは無い。

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メーターの透明プラスチックもくすんでいたので張り替えておいた、セレンの劣化も殆ど見られない、張り皮を取り付けて完成だ。

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アイレス 35 ⅢC f2.4(784734) 付き

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月の姉妹機である、シボリリングとシャッターリングが黒くなっただけなのに感じが違って見える。60年ほど前のカメラだから汚れているのは仕方が無い。

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グリスは抜けてカスカスしていたがサビもせず比較的キレイで、新しいのを入れるととてもスムーズに動作しガタも無い。

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ハウジング内にはあまりアブラ気は入っておらずキレイな状態だったが、オーバーホールをし組み上げた。

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このカメラのビス類の一部分だが非常に多い、このほかにも沢山有る。旨く使い分けられる様になっているのであまり苦にならないが何せ多い。

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シボリリングの固定法はまさに驚きだ。小さなバネ板3コでしかもリングの縁に0.5m/mも掛かっていない、外れはしないかと心配だが、取り付けて動作確認の際にはその動きは大変軽やかでしかもスムーズなので驚きだ。

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ファインダーの部品はノリ気が無く殆ど外れた、ハーフミラーは傷みも無くガッチリ付いていたので外れなかった、全てをキレイに吹き上げ組み立てる、フロントグラスも同様にキレイになった。

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このカメラはライカM3のコピーだ!とよく言われていて、そう見えなくも無いがデザインの良いカメラだ。レンズには少し小傷はあるがキレイだ、鏡胴の文字類もキレイになった。

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コニカ ⅢA f1.8 付き(327677) 再修理

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実はこのカメラ、十年以上前に手に入れた時には巻き上げは出来ない、張り皮はヒビだらけでボロボロ、勿論、シャッターやシボリはグリス漏れしていて粘着、しかし、レンズだけは完璧と云って良いほど美しかった。オーバーホールをして張り皮も張り替えヘリコイドグリスは流失防止のため堅めのを使って「自分用」にと陳列棚に飾ってあった。久しぶりに触ってみて驚いた!堅めがアザとなってヘリコイドは動かないし、巻き上げレバーはジワッートとしか動かない。仕方なくバラバラにしてグリスを全部洗い落とす羽目になった(2枚目)。3枚目の写真はO,Hしたときの日付けをヘリコイドの縁に記しておいた様だ。

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とにかく巻き上げギアーやヘリコイドなど綺麗に洗浄をし柔らかめのグリスを入れ再組み立てを行って、動き具合を確認、ほど良く動く様だ。

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巻き上げレバーやライトバリュウーリングを組み込み、鏡胴部を取り付け、ピントや距離計の調整を終え張り皮を張り付けて完成だ。大好きなカメラの一つなので大切に保管していたつもりだったが、時々出して動かさなければ駄目になる。持っていても仕方ないのでショップに展示することにした。

 

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アイレス 35 ⅢS(2619083) 見たい写真をクリックすれば拡大します

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アイレスカメラの「フラッグシップ機」ともいえる堂々としたカメラだ。メーターは劣化、距離計は動作しない、シャッター、シボリは粘着気味、レリーズは動くがなかなか戻らない、分解してみる。シンクロやメーターの結線は今の様な柔らかなビニールコードでは無く、一本の導線に被覆した物が使われている。なんだか、凄く時代を感じる。

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シャッターやシボリはやはり粘着、シンナーでキレイにアブラ気を落とし組み上げる。9枚目の写真はシボリやシャッターの駆動リングを組み込んだものだが、この面がフロントレンズ側になる、普通のカメラとは逆の使い方をしているとても珍しい。後のキャノンG 3 もこの使い方をしている。

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ヘリコイドリングは全部真鍮製だが、直径が大きく非常に薄い、0.5m/mほどしか無い。3枚目は他社のヘリコイドとの比較だ、アイレスの方はうっかり力を入れて磨くとグニュッと行きそうだ、ユガミもせずにスムーズに動くカムのネジにノリ付けをしておく。

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距離計の測距ミラーの軸がサビ附いていて全然動かない、とにかく各部品をバラバラにし何とか外しグリスを入れかえ元通りに組み上げる。

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デラックスなプリズムを2コ貼り合わせてハーフミラーを形成している、非常にキレイだ。しかもこの距離計の基線長は大変短い、世界一短いのでは無いだろうか?これで正確に測距できるものだと感心する。

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セレン光電池が完全にダウン、その為他社のセレンを流用しているのだが+接点の位置が違うためハンダ附けしたのだが、コードの被服をめくれば-面にショートする、赤い色がよく見えるがまあご愛敬になっている様だ。

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手垢や汚れをキレイに落としたフロントパネルを取り付けレンズ部を固定しヘリコイドリング、シャッター、シボリリングなど、最後にフィルターリングで各パーツを固定する、フロントレンズを取り付け完成だ。

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